子授け地蔵


本村(下増田)に、正直で働き者の金作というお百姓爺さんがいました。ある日、金作爺さんは田んぼの田おこし準備のため、見回りに出かけました。千 貫田付近(本村上公会堂の南辺り)を通ると、側を流れている道崎堀(増小~市役所~村区~牛野に至る小堀)に、一つの地蔵さんが埋められているのを発見し ました。

金作爺さんは非常にびっくりし、こんなところにいてはかわいそうだと、綺麗に泥を落として荷車に積んで家に帰りました。爺さんの家は屋敷が広く、鬱蒼とした松林がありました。そして、日陰に安置されていたので”日陰地蔵さん”という名で親しまれるようになりました。

ある時、いくら経っても子供が出来ないお嫁さんが、「どうか私に子供を授けて下さい。」と地蔵さんにお願いしたところ、たちまち元気な赤ちゃんが産まれました。

それ以来、子供が出来なければ地蔵さんにお願いすれば・・・・・・というふうになり、”子授け地蔵”と言われるようになりました。

この地蔵さんは現在、金作爺さんの子孫に当たる加藤さん宅に、ひっそりと建っています。

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